渋いレコードを聴いているね・・・。そういわれるだろうジャズのアルバム『ブルー・ミッチェル/アウト・オブ・ザ・ブルー ( Out of the Blue ) 』は1958年12月録音で、レコードの発売は1960年でした。リーダー・アルバムは少なくありませんけれども、全体をまとめ上げているという感じで『バンド・リーダーがブルー・ミッチェルだ』って印象。年季の入ったジャズと一緒に生きてきたような方は関心だと言ってくれるけど、『典型的なB級ジャズメン』であるとか、マイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーンでは微に入り細に入りの説明があるのに『タイトル通りブルーなハードバップ・アルバム』と不可解な一言で済まされていたりしますからあきれるやら残念やら。
ブルーとあるからってブルージーでもありませんよ。ジャズ初心者でもパーソナルを見れば興味沸くでしょう。
<パーソネル>
- ブルー・ミッチェル(tp)
- ベニー・ゴルソン(ts)
- ウィントン・ケリー(p) 1~6
- シダー・ウォルトン(p) 7
- サム・ジョーンズ(b) 1,3,4
- ポール・チェンバース(b) 2,5~7
- アート・ブレイキー(ds)
- Blues On My Mind
- It Could Happen To You
- Boomerang
- Sweet-Cakes
- Missing You
- When The Saints Go Marching In
ぜひとも初心者のうちに聞いていて欲しいレコードの1枚です。どうも初期のジャズ(ビッグバンドやスイング)はポピュラー認識に傾いていたり、フリーはロック認識みたいで、ジャズは狭い音楽になっているように思います。
ブルー・ミッチェルは、わたしが最初にお気に入りしたミュージシャンでした。このレコードを聞かせてくれたのはジャズも聴くけど、イージーリスニングが主で特にタンゴが好きな一回り以上年上の男性でした。今も年に何度かお付き合いがあるし、ご自宅には何時でも遊びに行ける関係です。
要は聴きやすいジャズとも言えます。が、幅広い音楽ファンに、または広い世代にわたって親しんで貰えるレコードになるはずです。語り口は優しいもののきりりと味わいはしっかりしています。上品なバンド・サウンドでもなく、耳障り良く流れるだけのジャズを聴いているのなら尚更に愛聴して欲しい。
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