豪快で男性的なチャイコフスキーを、1972年のカラヤン、ベルリン・フィルは聴かせてくれる。しかし野趣ではなくて、しなやかでスタイリッシュ。軟弱なチャイコフスキーが最近は増えてきているように、このレコードを聞くと感じます。同時代のアメリカの指揮者、オーケストラのチャイコフスキーは優れていて、ロシア音楽はそうした響きだと思い込んでいたのを知らされるほど。
レコード芸術推薦、レコード・アカデミー賞、朝日試聴室推薦
- レーベル: 英 EMI
- レコード番号: ASD2814
- オリジナリティ: モノクロ切手ラベル、1stラベル
曲目
- チャイコフスキー:交響曲No.4 ☛ CD:チャイコフスキー:交響曲第4番
演奏
- 指揮: ヘルベルト・フォン・カラヤン
- 管弦楽: ベルリン・フィル
1971年録音。歴代の作曲家の中でも稀代のメロディメーカー、チャイコフスキー。 その演奏を極意を示したのがカラヤンです。 チャイコフスキーの演奏で陥りがちな甘美なメロディだけに酔うような演奏ではなく、 各楽器の動きを丁寧に描ききった、構築美満点の名演です。
- 録音年月日:1971年9月16~21日
- 録音場所:イエス・キリスト教会、ダーレム
- 録音:ステレオ/クォドラフォニック