弦楽器群が前面に並び金管楽器群を後方に配している立体感で、音場はスピーカーの外側に広がる印象の優秀録音盤。ホールに広がった残響に身を置くようではなくて、ステージ上の楽器の存在感がエネルギッシュで実の詰まった音です。米コロムビア録音のニューヨーク・フィルとの演奏盤に限るところではなく、こうした音作りはバーンスタインがウィーン・フィルとドイツ・グラモフォンに録音したレコードからも感じられました。
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朝比奈隆さんは録音のあと任せたよとスタジオを後にする指揮者でしたが、指揮台と録音室を頻繁に行き来していたバーンスタインはカラヤン以上に録音された音を補正することでレコードを作り上げることに熱心だったことがドキュメントから伺える。ポイントを聞き漏らして貰いたくないから、他の楽器に埋もれそうになっている楽器の音をミキシングで重ねて補強する。出来上がっていく音を確認しながら、ミキシングで限界だと思えるところは追加録音してテイクを差し替える。かつて地の底からわき上がってくるように聴かせることが楽器だけの録音では出せないからって、低周波をミキシングで加えてオルガンの重低音のような効果を出した。
ホールで演奏されることで、楽器だけの演奏にさらに効果が加えられるものです。教会で演奏されたミサ曲を『500人の演奏者で奏でられた壮麗さだった』と記録に残された曲があります。書き残した人は500人で演奏したように聞こえる、そう感じたのでしょう。その十分の一も居ない演奏者の奏でた音が石造りの教会を支える柱と空間の中で芳醇な響きを醸したのです。
左右のスピーカーの外側に広がる響き。すかすかに感じるようなことなく、包まれるように聴くには・・・。オーディオ装置だけで音楽を再生するんじゃないんだなぁ。
【交響曲】
- レーベル:米COLUMBIA
- レコード番号:MS 6035
- ラベル:6EYEラベル
曲目:
チャイコフスキー:交響曲 No.4
演奏:
レナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィル
盤コンディション:NM
ジャケットコンディション:EX++
弦を全面に金管を後方に配し、音場はスピーカーの外側に広がる印象の優秀録音盤。エネルギッシュで実の詰まった音です。演奏も後期のバーンスタインの粘着質なものと違い、鮮烈な情熱の限りを尽くした若き日の名演です。
- 盤は特に気になるノイズはありませんが、3楽章と4楽章の間の無音溝で大きめのプチ音が一回あります。
- ジャケットは正面に少しスレが有り、右上部に 2cm 程の割れがあります。
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通常価格:8,400円
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今回価格:4,000円(4,200円税込)
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