映像の中のクラシック名曲:海外ドラマ「4,400 生還者たち シーズン3」でイザベルがいきなり弾いていたピアノの名曲の《アレグレット》を聴く。

短い奏句と和音を幾つか…それだけでも分かる曲ってそうはない。まず浮かんでくるのは作曲家の顔です。それでもその顔がショパンだったら、たとえ1分間聴く事が出来たとしてもワルツや夜想曲といった作品群までは分かっても作品何番だったかまでは、わたしには難しい。確認の為に音を聴きだしたならば、尚更に迷路に追い込まれてしまいます。

赤ん坊だったイザベルが年頃の女性に急に成長して、パソコンや分厚い本から知識を吸収していく。その知識欲と吸収の早さこそ、さながら赤ん坊の才能。身体は年頃でもつい数日前は言葉も話せない赤ん坊だっただけに、服が着慣れないからと全裸で本を読んだりパソコンを立て膝で操作していたりする。

そんな姿を観て黙っている男は男ではなく。イザベルも知識欲だけでセックスを経験済ませるわけですけれども、父親に尋ねられてあっさりと返事しています。まあ戸籍の上では産まれてから何歳であれ、強引に男から共用されたわけでもないし知識としては学んでいたわけですからセックスしていけないはずはありません。父親はもうその時点で、道徳を持ち出すことすら出来ないわけです。その父親が来ている時にイザベルがピアノで弾いて聴かせたのが、クラシック音楽のピアノ曲。ピアノを触るのも、楽譜は読めても曲は聞いたことがないと答えていました。

当然、楽譜にはショパン以降の音楽のように事細かな演奏支持が書かれていないのですから聞き慣れた演奏スタイルではありませんでした。そうした演奏でも、すぐに聴き分けられたのには驚きました。スケッチを繰り返し繰り返し練り上げて作曲していただけに、歌い回しとか気分とかで浮遊する音楽ではなくなっているんですね。名曲は名曲でも、演奏家が己を表現できないで苦戦する音楽であるわけですね。

 

  
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